• 6日目 2000年3月13日(月)晴れ

    ◎起床
     未明から早朝にかけて、とにかく寒かった。湿っぽい寒さは体にこたえる。 寝袋の中では、下はジャージとジーパンと靴下、上は皮ジャン、セーター、毛のシャツ、フリース、 ととにかく重ね着したが、ズンズンとした寒さに襲われた。眠れない。
     夜が明けた。寝不足で眠いが、寝ているととにかく寒いのでとにかく活動をはじめることにした。 テントには霜がおりている。
    霜がおりた
     片付けをして出発、道の駅今治湯の浦を後にする。 この日は道後温泉を観光することにした。日程中走ってばかりでは、今回の旅の目的に合致しないからである。 まずは、しまなみ海道を見物するために、糸山公園を目指す。昨晩も訪れた場所だが、 明るいときの風景も目にしておきたかったのだ。

    ◎出発〜R196〜R317〜糸山公園
     R196を走り始める。たしか午前7時ぐらいだったので、通勤のクルマが結構ある。 みなさん急いで職場を目指すからだろう、信号もないし流れは悪くはない。 昨晩作動させた速度超過警告電光掲示板は光らなかった。やはり、 あまり交通量があるときは多少の速度超過では光らないように調整してあるのだろう。 R317との交差に差しかかると、やや渋滞気味だったように思う。 路側帯が広いのでバイクにはあまり関係なかったけれど。 R317に入り、今治市街を抜ける。今治北インターを越えたあたりで、側道に入り糸山公園。 展望台付近にバイクをとめ、何枚か写真をとる。 橋を自転車3人組の少年が一生懸命こいで渡って行くのがみえた。 テレビゲーム世代の昨今、こうして元気に走る小学生をみるとほっとするものがある。
     展望台からさらに海側へ細道を下って行くと、崖があらわれ、 安全のためにガードレールが横にひろがっていたので、ひきかえす。 糸山公園からの眺めは十分堪能したので、道後を目指し出発することにした。 高台にある公園から下る途中、一台の原付が白バイに捕まっていた。 速度超過かノーヘルかわからないけれど、それよりも白バイの車種がわからなかったことがきがかり。 白バイのいる前で、白バイジロジロ見てわき見運転するわけにもいかないからしかたない。 ちょうどその先に右カーヴがあって、その地点で白バイのコーナリングを撮影することにした。 歩道にバイクをとめ、カメラをもって白バイを待ち構える。近所の作業所のおばさんが、 不審そうにこちらを気にしていた。基本的にやましいことはないのだが、 決して清潔感のある風貌ではない僕はちょっと萎縮する。まてどもまてども白バイはこない。 あきらめかけたその時、白バイが颯爽と下ってきた。撮りたかったけれど、 挨拶もなしにいきなりとられるのは不愉快かな、と心配になって結局カメラを構えることすらできなかった。 ああ、なんたる小心者だろう。肝心の車種は今となっては忘れてしまった。ヤマハ系だったかな。

    ◎県15〜R196〜道後温泉
     県15経由でR196に乗り、海沿いを走り始める。退屈な道だった気がする。 北条市を抜け、松山市へ到着。そのまま道後温泉を目指す。昨晩風呂に入れなかったし、 夜寒かったのでとにかく温泉には絶対つかるつもりでいた。しかし、 昨晩は風呂だけでなく夕食も満足にとることができなかったので、寒いだけでなく腹がへっていた。 空腹で温泉につかっても、おちつかない気がしたので、まずは腹ごしらえを考える。 道後温泉街にむちゃくちゃおいしいうどん屋があると先輩に聞いていたので、 その店に行ってみたかったけれど店名すらよくわからないので適当な店をさがすことにする。
     道後温泉は町のなかで結構アップダウンがある。バイクで坂に差しかかったとき、 エンジンが突如ガクンガクンとなる。かなりショック。昨晩からのオイル洩れで、 ついにオイルが切れたのか?!とかなり不安になった。オイル切れなんて、 マシンへのダメージははかりしれぬものがあるはず。こんな異郷でそんな事態は最悪だ! 渋滞気味で油温も高い値にあったし、シフトフィールも悪化していたので、 とにかくオイル関係にトラブルが起きたのではと懸念した。 とにかく、水平な場所にバイクを停め、エンジンオイル量確認窓をチェック。 すると、幸いなことにオイルは適量をさしている。オイル洩れとはいっても、 右足がぬるぬるする程度だと油冷エンジンのオイル量4.7Lという総量に対して洩れ分はたいしたことないのかもしれない。 じゃぁ、あのガクガクは一体なんだ?!ふとガスコックをみてみると通常位置にある。 燃料計はレッドを指していたのでガソリン量がリザーブ領域にまで減少していることが疑わしい。 プライマリーに切替え、しばらくしてエンジン始動。エンジンは何事もなかったかのように回り始めた。 燃料計で燃料が残り少ないことは把握していて、当然リザーブに切替えたつもりでいたけれど、 実はそうなっていなかっただけのことだった。とにかく、一安心した。

    ◎道後大介うどん
     狭い町内をうろうろしていると、油温が上がる上がる。早くうどんにありつきたい。 うろうろしていると、うまそうなうどん屋を発見。詳細は忘れたが、 お遍路の寺の駐車場そばにあった。たぶん石手寺だとおもう。
     軒先に駐車して店に入る。外見以上に狭い店だった。たしか小さなカウンターに、 小さなテーブルが2つほど。通路はせまく、いい感じ。と書いたところで旅の記録を見返してみると、 店名は「道後大介うどん」であることがわかった。そういえば、その店を見付けたとき、 先輩の言っていたうどん屋もそういうなまえだったかな、という気がして入店したことを思い出した。 (結局先輩の言っていた店とは違ったけれども)
     店に入ると、まだ営業開始時間直後のようで他のお客さんはいなかった。店の主人が電話で車検の話をしていた。 あと、若いお姉さんがお運びをやっていた。 隣のお寺には観光客が大勢おしよせていたけれど、みなさん観光バス利用のマスツアーで、 決められた昼食時間にしか食することができないのだろう。まぁ、僕にとってはゆったりできていいことずくめ。
     エビ天うどんを注文する。もちろん大盛り。680円なり。チト高いけれど、昨晩の夕食代とわけあえばたいした額ではない。 えびのテンプラは、注文があってから揚げてくれた。注文してからでてくるまで、 結構時間がかかったけど、それは丁寧につくってくれているからだろうし、気にならない。 リンガーハットで15分も待たされるのとは意味が違うのだ。
     えびが揚がった気配がした後、シュワっという快音が小さな店に響きわたる。 いい音だ。揚げたてのえびを、うどんの丼に盛りつけた音である。揚げたての証拠。 運ばれてきたうどんをほうばる。うまかった。どんな味かはもう忘れたけれど、 揚げたてのえびが最高だった。ただし、いつ行っても揚げたてなのかは保証できないので事前にご確認を。

    ◎道後温泉本館
     うどんを食べてお腹が満たされた後は、温泉を目指す。 うどん屋から道後温泉本館(元湯のようなもの)は近いのですぐにたどりついたが、 バイクを駐車するスペースがなくあたりをうろつきまわる。しかし適当な場所がみつからず、 結局本館のそばに路駐した。もちろん、表ではありませんよ。貴重品入りのタンクバッグだけ持って、 料金を支払い建物へ入る。温泉の湯舟はいくつかの種類があって、そのなかの最も安いのが300円。 ひなびた共同浴場的な温泉が好きだし、迷わず300円の湯にした。
    道後温泉
     のれんをくぐったすぐのところには、椅子がおいてあって人々が休憩している。 お金を払えば有料の休憩室を利用することもできるそうだ。長めの廊下を直進、 左折すると脱衣場が現われる。若い人もいるが、地元の人も多そうだ。 ロッカーを確保し、服を脱ぐ。荷物もあるし、着膨れしているのでロッカーは複数使用した覚えがある。
     そして入浴。半年以上経過した今となっては記憶があやふやになってしまったが、 おそらく屋根は年季の入った木組み、渋い味わいがあったようにおもう。 それ以外、湯舟などは、割と最近に改装したようで、やや現代的だった。 しかし、漱石の坊っちゃんロマンを台無しにするほど無神経なデザインではないのでご安心を。 お湯の具合も記憶にないが、前日温泉にありつけなかっただけに幸せであったと思う。
     のんびりつかって、脱衣場へ。たぶん頭は洗ったと思う。のれんをくぐったところにあった長椅子でくつろぎたかったが、 先客で既に埋まっていたのであきらめて道後温泉本館を後にする。近所でみかけた公園でのんびりしよう。

    ◎公園でしばしのんびり
     バイクをちょっと走らせ、道後公園の付属公園みたいな小さな公園のベンチに腰をかける。 付属ではなく、その場所も道後公園の一部だったかもしれない。目の前には濠みたいな水路みたいな ものがあって水が張っていた。ぽかぽか陽気にうっとり。地図をみたり、これからどう道後を回るか考える。 環状線になっている路面電車の話を聞いていたので、それは外したくない。また、 単純な環状線に加え、要所で枝わかれしていて、どこから乗っても乗りっぱなしで一周できるわけではないらしいので、 慣れていないよそ者にとってはちょっと難しそう。地図をにらんで、 確実に1週できそうな駅を探す。「小町」という駅がよさそう。まずは小町駅を目指すことにした。

    ◎松山市内の路面電車に乗る
     道後温泉のあたりから、小町駅まではほぼ直線。交差点を路面電車が走っていて面白い。 交通量は多かった。流れも悪い。白バイも複数見た。淡々と小町駅へ走る。 駅は小さな駅だったが、線路の本数は多かった。路面電車の駅というだけでなく、 伊予鉄道高浜線の駅が本業のような感じ。駅から少し離れた場所にバイクをとめ、 タンクバックのみ持って駅まで歩く。駅前でペットボトルのお茶を購入。 チャンスがあれば車内でのもう。
     駅員のおばさんに、環状線に乗りたい旨を告げ乗り場などの指示を仰ぐ。多分切符をかった。
     しばらく待つと、やってきました路面電車。右回りの車両に乗り込む。 床が板ばりである点が渋くてナイス。なかなかひなびた雰囲気があって好き。 橙色の車体色にも愛媛ムード(伊予鉄ムードかな?)を感じる。僕が乗ったときは乗客がそこそこいたので、 写真を撮ったりお茶を飲んだりすることは控えておいた。
     それにしても、路面電車、面白かった。特に小町駅から右回りの序盤は最高。 一本の線路(もちろんレールは2本)が敷かれた左右には、古くからの民家が軒を並べている。 民家の屋根と電車の車体は接触しそうなくらい接近している。そこを路面電車が突き進むのだ。 絶対的なスピードはそう出ていないだろうけれども、あのスピード感、スリリングさはなかなかのもの。 とにかく愉快。松山市を訪れた際にはぜひ乗ってみてほしい。
     この路電の面白い点はまだあって、それは運賃箱である。ほとんどが無人駅なので、 普通は料金を車内で払うことになるのだが、この運賃箱、 ただの運賃箱ではない、なんと「自動釣銭機付運賃箱」なのだ。この路電、 料金は搭乗区間にかかわらず一律大人170円(子どもは90円)なのだが、 たとえば200円投入すれば30円のおつりが、でてくるという仕組みになっている。 こんな運賃箱は始めて目にしたのですごくエキサイトした。
     さて、電車は順調に走る。しかし、僕の心中は環状線をちゃんと一周できるのか不安でいっぱいだった。 変な枝線にいかないかしら、そんなことばかり心配する。やがて、アナウンスが流れてくる。 「松山市駅、終点。おのりかえ......」。どうやら、一周するにはいったん降りて違う車両に乗り換えなければならないらしい。 乗務員さんに、乗り換えする旨伝えれば、追加料金無しで乗り換えするための切符を発行してくれるようだが、 システムをいまいち把握できていない僕としては、間違ったことをやって迷惑をかけるのがいやだったから、 何も言わずに降りた。つまり、乗り換えた後2つめの車両を降りる際に新たに170円が必要となる。 もったいないが、たいした金額ではないし、自動釣銭機を体験すると思えば悪くない。
     松山市駅前の路電乗り場で乗り継ぐ電車を待つ。始発駅なので、他の客が少ないもよう。 やってきた電車に乗り込み、写真をパチリ。この車両にはノスタルジックなカメラがとてもよく似合う。 乾いた喉をうるおすためにペットボトルのお茶を飲んだ。
    伊予鉄
     路電はやがて小町駅に到着。路電に大満足。この路電で松山市はもうお腹いっぱい。 次なる目的地を昔ながらの白塗壁を保存するという内子町に決定する。

    ◎R56〜内子町
     松山から内子町への最短ルートであるR56は、交通量がそこそこにあってのんびりペース。 一ヵ所か二ヵ所だか、登坂車線が設けられているので、 数珠つなぎのファミリーカーはそこでパスするとよい。やがて内子町の中心地にたどり着く。 内子町のなかでもいわゆる観光のための地域であり、古い町並みを保存してあるわけだ。 周辺には、道の駅もあったりする。
     まずはバイクで町内をうろついてみるが、なるほど古風な感じ。平日で観光客はほとんどおらず、静か。 バイクを町並みから外れたところに駐車してぶらぶら歩いた。
     町並みの表は、いかにも再現・保存しています的な雰囲気があって残念だったが、 例えば建物と建物の間にある1~2mくらいの狭い道なんかにはいい味わいがでていた。 そういった、観光対象にはならないようなちょっとした部分に、なかなかの趣を感じた。
     案内板によると、内子は和蝋燭(和ろうそく)で有名らしい。おみやげには絶好!と思い、 そのろうそくを製造販売している大森弥太郎さんの店を訪ねると、なんと定休日。 月曜が定休日らしい。このろうそくは近所の土産物屋さんでは扱っておらず、残念。 ひとまずあきらめることにした。
     その後は内子町内をぶらぶらして、バイクへまたがり次の地へと出発した。 セルフ給油の店があったので、入ったが、暇なためか店員さんが入れてくれた。 自分でいれたかったのに........。しかも、カードが使えなかった。ガックリ。

    ◎内子〜大洲〜宇和島
     次なる目的地は内子町に隣接する大洲市に設定したが、なんでも明治の家並みがあるそうで期待したのだが、 市内が結構渋滞していたので嫌気がさして大洲市はそのまま通過してしまった。目的地を再設定せねばならぬが、 初日に見た三瓶町の海が忘れられなかったので、そこを目指すことにする。大洲からR56を「ちょっと」下り、 宇和町から県30で海へ向かえばよい。というわけでR56を南下する。しばらく走っていると、 どうも前に目にしたことのある風景が展開されはじめた。三瓶町までの設定ルートは走ったことのない道のはずだが....。 地図を見るのも面倒だったのでそのまま走っていたが、 市街地に入り見覚えのある海底トンネルへ到達していよいよ停車せざるをえなくなる。 地図を見て確認すると、行かなければならないのは「宇和町」なのに、今来てしまったのは「宇和島」であることが判明。 だって似てるんだもん。宇和島にガックリ。余計に走ってしまった。オイル洩れの心配もあるし、 左手首がクラッチ操作でマイッてきているので、精神的にもこたえた。
     トンネル入口付近(たぶん北宇和駅そば)にある自動車教習所前で地図をみていると、PHSに着信。 小中学校の同級生からだった。「今、四国にきとるんよ〜!」と誇らしげに会話する。このことで、気が和らいだ。

    ◎宇和島〜引き返す〜宇和町〜県30〜三瓶町  とにかく、R56をひきかえすことにする。宇和町までは大した距離ではないが、オイルと左手首の疲労で気が重い。 交通の流れもあまりよくない。たまにある登坂車線が幸せ。
     なんとか宇和町に到着し、県30に乗り換える。この道は宇和町から三瓶町へ峠越えがあるが、 なかなかよいワインディングだった。そんなこんなで三瓶港に到着。

    ◎三瓶町海岸線めぐり〜県26〜八幡浜市
     初日に出会った、素晴らしい三瓶の海を写真におさめるべく、海岸線をR378で走る。 地元のセダンが割と早いペースで追ってくるので、楽しく走れた。 どこまで走ったかは覚えていないが、どこかの湾まで走った。 しかし、初日に見た海にはもう出会えなかった。光が違うし、空気はもやがかっている。 どうやら風景にも一期一会の精神で接しなければならないようだ。 素晴らしい風景に出会うと、止まらずに走り続けたくなるもの。でも、その風景には2度と出会えないかもしれないので、 写真におさめなければ。二つの気持がジレンマにおちいるが、 立派な写真なんてどうせとれないんだったら写真にとらずに走り続けることを選択するのもアリかな、と今では思う。 せっかくだから、何枚か写真をとって引き返す。
     もう夕暮れの時間。これからのルートを考えなければならない。明日内子のろうそくを買いに行きたいということを念頭に考える。 なお、テント泊で寒い思いをするのは前日の今治で懲りた。そこで、 伊予鉄が松山市で経営する健康センターのようなものを目指すことにした。かなり低料金で24時間営業。 休憩室のような場所もあるだろうから、そこで寝ればよいだろう。
     三瓶湾まで引き返し、県26で八幡浜市へ向かう。

    ◎八幡浜市〜保内町〜R378〜長浜町〜松山市
     保内町からはR378で峠越え(なんとか女が峠)するつもりだったが、 R378には大きなトンネルが新設されていて、峠越えはせずにすんだ。 左手首がしんどいのでありがたい。
     R378(ゆうやけこやけライン)は海沿いになると、ハイペース路になる。 結構白破線。中途半端にデコレーションした海鮮トラックが恐かった。 道の駅が途中にあったけれど、寒いのでテントは張りたくない。突き進む。 銭尾峠を越えると市街地が近づいてくる。
     R56に乗り松山市へ。

    ◎松山市、松山いよてつ健康ランド探し、夕食、ユートピア東道後に変更
     松山市内に入ったとたんに、いよてつ健康ランドが出現することを期待したが、現実はそう甘くない。 松山市は結構な都会なのですなわち広く、そのなかから場所を勘であてることはまず不可能だ。  松山駅そばのローソンの公衆電話電話帳でいよてつ健康ランドを検索したか、 大学の友達に調べてもらったかは忘れたが、とにかく健康ランドに電話して住所をたずねた。 住所を教えてもらい、ついでに目印となるものを尋ねると「そばに久米駅があります」とのこと。
     R11を愛媛大病院そばまで走り、そこで県334に入る。この道沿いにあるか、もしなくてもわかりやすい看板があるだろう。 道路脇に注意しながら334を走る。この県道が曲者で、道路工事のため交互交通規制あり。 そんなわけで大渋滞になっており、進むのに苦労した。疲労もたまっているのだ。
     しばらく走ってもみつからないので、地図をみるとどうも久米駅を通り過ぎたらしい。 引き返すと、久米駅とは小さな小さな駅で、大きな駅を描きながら探していたのではとても気づかないものだった。 その付近を探すが、みつからない。いよてつのボーリング場ぐらいしかない。 うろうろしていると、住宅地の方に温泉センターを発見するがこれはいよてつ健康ランドとは別物だし、 なんだか恐い雰囲気があってかつ休憩室などなさそうだったのでとりあえず保留にしておく。
     とにかくその前に腹ごしらえをしよう。たしか県334ぞいに「豚太郎」をみつけた。 「豚太郎」といえば、3日目、徳島県阿南市の店では素晴らしい店という印象を受けていたので、迷わず入る。 だが、入るなり失望した。客がポツポツといる店内では従業員がテレビを見ながら調理している。 これにはがっくり。威勢もなく、やる気あるのか?という感じ。店を出るわけにもいかないので、 とにかく注文する。メニューは阿南市のものとは全く違っていた。普通に味噌ラーメンを注文。 しばらくすると、「あたたかな」ラーメンがでてきた。
     ひとことに「豚太郎」といっても、店舗によってその質には雲泥の差があるようだ。 残念なことである。繰り返しておくが、僕がオススメするのは、徳島県阿南市の豚太郎である。 ここはスゴイ!(3日目参照)。
     心が満たされないまま店を出て、バイクにまたがり健康ランドを探す。 しかし、みつからない。再び電話する気力がなかったので、先程みつけた温泉センターに行ってみる。
     名前は「ユートピア東道後」。お客の数は結構多い。営業時間を見ると、ほぼ24時間営業だった。 幸いなことに、入湯料が安い。朝までいても350円。いよてつ健康ランドが一夜を過ごすためには2600円程必要なことにくらべるとかなりのお徳だ。 この絶対的な料金の安さでユートピア東道後に決定。

    ◎ユートピア東道後にて入浴・仮眠
     風呂は広かったし、シャワーの出もよいので満足。風呂あがりにはコーラを飲んだ。 本当はビールがよかったけれど、貧乏旅行だから、、、、、、。 畳の休憩室みたいなものがあればそこで寝たが、残念ながら普通の椅子しかなかったのでそこに座って目を閉じようとする。 長椅子もあったが、そこを占領して寝そべるなんて身勝手なことはできない。 バイクの荷物は心配だし(タンクバッグのみ持ち込み)、安楽椅子でもないし、熟睡できるわけがなかった。 PHSの充電をするために脱衣場へ。コンセントから電源をとり、離れたところにある長椅子に座ってぼーっとする。 PHSを盗まれる心配があるので寝るわけにはいかない。
     そんなこんなで朝を迎えた。

    ◎補足◎いよてつ健康ランドについて
     この日記を書くために、WEBでいよてつ健康ランドを検索しました。 URLを紹介します。
    http://www.iyotetsu.co.jp/hiokaihatsu/index.html松山いよてつ健康ランド
     WEBの地図をみましたが、なんで見付けられなかったのか不思議です。 それだけ疲労していたのでしょうか。
     低料金で快適に仮眠できそうなので、次の機会には絶対行きたいと思います。
    2001.1.26 記す

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